米津玄師 (Kenshi Yonezu)
サンタマリア (Santa Maria)
[​米津玄師「サンタマリア」歌詞]

掌をふたつ重ねたあいだ
一枚の硝子で隔てられていた
ここは面会室あなたと僕は
決してひとつになりあえないそのままで
話をしている

今呪いにかけられたままふたりで
いくつも嘘をついて歩いていくのだろうか
しとやかに重たい沈黙と優しさが
見開いた目とその目を繋いでいた
あなたは少し笑った

サンタマリア何も言わないさ
惑うだけの言葉で満たすくらいならば
様々な幸せを砕いて祈り疲れ
漸くあなたに会えたのだから
一緒にいこうあの光の方へ
手をつなごう意味なんか無くたって

いつか紺碧の仙人掌が咲いて
一枚の硝子は崩れるだろうさ
信じようじゃないかどんな明日でも
重ねた手と手が触れ合うその日を
呪いが解けるのを
今この間にあなたがいなくなったら
悲しさや恐ろしさも消えてしまうのだろうか
昏い午後の道端で探しまわった
呪いを解かすその小さなナイフを
汚れることのない歌を

サンタマリア全て正しいさ
どんな日々も過去も未来も間違いさえも
その目には金色の朝日が映り揺れる
点滴のように涙を落とす
その瞳がいつだってあなたなら
落ち込んだ泥濘の中だって

ここは面会室仙人掌は未だ咲かない硝子は崩れない
そんな中で一本の蝋燭が確かに灯り続ける
あなたを見つめあなたに見つめられ
信じることをやめられないように

サンタマリア何も言わないさ
惑うだけの言葉で満たすくらいならば
様々な幸せを砕いて祈り疲れ
漸くあなたに会えたのだから
一緒にいこうあの光の方へ
手をつなごう意味なんか無くたって

サンタマリア闇を背負いながら
一緒にいこうあの光の方へ