Moment Joon
Shuuden, Umeda (終電、梅田)
[Skit]
夜12時阪急の梅田のプラットフォーム
疲れたNatashaの手を繋いで
頭の中にはsweet home
「いやーめっちゃ疲れたー」
列に並んで待ってた終電
「ちょっとなんか酒臭くない?」
後ろに立ってたネクタイの中年
なんか変な目で見てるよ

アジア人と白人のカップルは初めてですか?
何を考えていますか?
劣等感? それとも嫌悪感ですか?
まあ大丈夫
なんか動物みたいにずっと見られてるけど
まあこれも慣れてるしな

その瞬間そのおっさんは言った
「あ、ヘロー!! アーユーノージーズトレイン?
ユーアンダスタンド ワットアイムセイイング?」
英語が苦手なNatashaは日本語で
−「いやよく分かりません」
「あ、ウェアユーフロム?」
−「ロシアから来ました」
「オーユアビューティフル」
−「ありがとうございます」

WTF... いやめっちゃ腹立つ
「おい、あんた今何してんだよ? この人今日本語で答えたんじゃねえかよ」
「え? いや俺はただ英語の練習がしたかっただけだよ」
WTF...「誰が勝手に英語の練習して良いって言ったよ? お前ふざけんじゃねえよ、人が言うこともちゃんと聞かずにただ白人だから英語で喋んのか?」
「Joonやめてよ」
「Fuck it」

その後もずっと英語で「ソリー ソリー」って言ってたそのおっさん
肌の色じゃなくて人間を見ろっていう俺の声は黙殺
見たいものだけを見ようとする彼の顔から見えたのは壁
「Joonもう忘れよう」

Natashaの背中の羽
My little angel my little angel
平和に見えてるこの国
でもここが僕らの戦場

My little angel my little angel
平和に見えてるこの国
でもここが僕らの戦場