Ikd-sj
須臾 (Shu-Yu)
[Verse]
零れ落ちたるは
夢現とも知らず
箍の外れしは
一夜の月とも知れず
闇とも違わず
ただするゝと舞う
灰神楽に
三つ指千切れんほどに
掌の裏に
掬い取りたれば
それをば
百万遍に一度の好機と云うに
須臾の間に
月の水脈のよに枯れざるように
あとからゝ
ただ流れ落ちてしまうばかりに