宮下遊 (Yuu Miyashita)
Takeout Suicide (テイクアウト・スーサイド)
「足元をどうぞお気を付けください」
「ご覧の通り蠢いております」
嫉妬・怠惰・強欲
「まあなんて新鮮」
ああ 少しだけ分からない

有難い教義 真理の探究
「貴女は神の子 どうか安堵なさい」
「真理」なんてご馳走
他人に気軽に与えられる訳ないじゃんか

くぐもったパラサイト 蝕め葛藤を
「これが君の真の姿だ」
綺麗事好きな口角も
腐り落ちていった

ダンダンダンダダンダ駄犬は
パッパッパッパラッパッパリラ
ただ手を繋いで飛び降りた
頭からガンガンガン
グシャリガンガンガン
最期まで信じてた
ダンダンダンダダンダ誰も
助けてはくれないって
疑うことはしなかった?
下らない信仰と添い寝
「身銭はなくとも 生きてりゃ幸せ」
貧しい貴方の妙な説得力
最初は単なる親父の小言よ
ただ 不思議と救われたな

気付けば周りに人が集まり
「貴方の話を聞きたい」「聞きたい」
触れる琴線に休まる心
健全な激励会のよう

ダンダンダンダダンダ駄犬は
パッパッパッパラッパッパリラ
アドバイスの度が過ぎたんだ
「有り難や」「有り難や」まるで神様
何処で変わったのか
ダンダンダンダダンダ
「誰もかもを救えるんだ」って
疑うことはしなかった?
下らない信仰と添い寝

「ある夜私は神の声を聞いた
『この世に愛が満ち溢れたユートピアを』
何よりも尊い合図」

廃村 共存 霊言のライフル
縛り付けたニューロンの賛同
盲目の大行進
愛が没落する一途辿っていく
ダンダンダンダダンダ駄犬は
パッパッパッパラッパッパリラ
たったったったたっ走って
彼方此方に仕掛けた
右手に持ったケータイ
「起動」と書かれた画面
極論の中生きる 思想家を肉眼で
捉え切れないとこまで行って
枯れた 枯れた
ダンダンダンダダンダ駄犬は
パッパッパッパラッパッパリラ

ダンダンダンダダンダ駄犬は
パッパッパッパラッパッパリラ
ただ手を繋いで飛び降りた
街からはバンバンバン
グシャリガンガンガン
最期まで信じてた
ダンダンダンダダンダ
誰も助かりはしないんだって
疑うことはしなかった?
下らない信仰と添い寝

此の世の楽園だ おいで

「生きてればきっと幸せ」
それなのに信仰と身投げ