宮下遊 (Yuu Miyashita)
Mair no Kyouiku (メアの教育)
「ねぇ、こんな物どうするの?」
「これはね、未来を創るための道具だ。」
「人は思い出の中では、死なないんだよ、メア。」
刺した関係を底知れた理想と裏返して
甘美な果実と醜態を飲み干した
ダリーナリーナ ダリーナ聞いて
すっからかんの真っ暗ゴミ置き場で
死体遺棄のスポットに困った
これで"何点"か
声無い君に問いた愛の記録を
「君に教えるべきことは全て教えた。」
「後は実行するだけだ。」
「もう一度お母さんに会いたいかい。」
「まだ点数が足りないんだ。」
どうせ必要が無くなるわ 存在のジグソー
冷えた街の中心でまた乞うか
ダリーナリーナ ダリーナ聴いて
あっちもこっちもどっちがどちら様で
腐ったゴシップしゃれ込んで
どうして先生は
上手な隠れ方は教育しおしえないの
嫌だ嫌だ私は無口な道化師ピエロだ
廃頽のパレード 正解はこうですか
ねぇこの声いつか消えるかな
回り回る世界でもう一度だけ
差し出された愛に触れたいの
壊したおもちゃも本心じゃない
夢の央で咲いた檻の中
指差して嗤うんだロンリーロンリー
君の “存在しないいない” 世界は生き易い
馬鹿な勘違いでしょ メア
「僕は君を傷つける全てを許さない。」
「仕方の無いことなんだ。」
「世界が悪いんだよ。」
「メア、どうしたのその傷。」
「なんでもない。」
「今日はたくさん点数が取れたみたいだね。」
「また三人で星を見に行こうね。」
ちゃっかり奪ったドラッグで自慰行為を
洒落た廃墟で魅せ合った
これで “満足” か
愛無い私たちの愛情でしょうか
ねぇこの身を全て切り裂いて
回り回る世界でもう二度とは
触れない首筋に手を当てて囁いたんだ
「大好きよ」
白む空の壁が崩れてく
私を閉じ込めた汚い世界
誰かが後ろから走って来る
音がしたんだ声がしたんだ
「僕が最後だ。君に教えよう。」
「そろそろ時間切れなんだよ。」
怖い夢だった 抱きしめて、私の ナイト
「あらこんな時間。お母さん寝すぎちゃったかしら。」
「メア、お兄ちゃんを呼んで来てくれる?」
「お兄ちゃんは、遠い所へ出かけたよ。」
触れた母の手は、少しだけ、兄の温度がした。
「じゃあ、お兄ちゃんが帰ってくるまでお昼の支度手伝ってくれる?」
「うん、わかった。」
なんてね