稲葉曇 (Inabakumori)
ロストアンブレラ (Lost Umbrella)
[稲葉曇「ロストアンブレラ (ft. 歌愛ユキ)」歌詞]

僕を連れてって浸み込んでしまう前に
見えないまま掴みたいとかどうせ叶わないからさ
手はずっと濡れていていつか落としてしまうこと
まだ気付いてなかった

細かい雨が目に浸みるのも
湿った息が喉に詰まるのも
容にならないものを背負った僕は
案外楽だったのかもしんないな

声になれなかった分だけ目の前で邪魔している霧雨に
傘を翳して逃げ惑いたいよ

僕を連れてって浸み込んでしまう前に
見えないままやられちゃうとかどうにも出来ないからさ
離せない手はずっと濡れていていつか落としてしまうこと
まだ気付いてなかった

浸るいつかの悴んだ手も食わず嫌いの飴玉も
窓越しの惨状も見てないことにしたまま
どうかどっか遠いとこへ枯れた花が咲くとこへ
わからないままそうやって置いていく心の音

冷たい雨が目に浸みるのも
湿った息が頬にぶつかるのも
全部全部わからないままの僕は
心のひびを満たしていくんだ
水溜まりができないうちに
傘を翳して世界を暈そうよ

僕を連れてって浸み込んでしまう前に
見えないまま掴みたいとかどうせ叶わないからさ
手はずっと濡れていていつか落としてしまうこと
ずっと気付けなかった

僕を連れてって浸み込んでしまう前に
見えないままやられちゃうとかどうにも出来ないからさ
離せない手はずっと濡れていていつか失くしてしまうこと
今、気付きたかった

細かい雨が目に浸みるのも
湿った息が喉に詰まるのも
全部全部わからないままの僕が
心のひびを任せきった所為だ