初音ミク (Hatsune Miku)
ビオトープ (Biotope)
[wotaku「ビオトープ」歌詞]

過度な漏洩を危惧した
ビオトープに思慮が及ぶなら
割れたショーケースの破片すら
その無垢な肌を赤く汚してしまう

窓の投影と目を逸らす
アバターに貼り付けた虚栄が
やり過ごしてる注射の痕が
もう見たくない

コピー ペーストの建前
滞る秩序への建前
借りてきた猫のような仕草
放課後の薄い酸素を流し込んだ

あれは五日前あなたが
ふと此方に放った視線だ
木造の古い校舎は
よく燃えるだろうな

溶けてく千羽鶴の余命を数え
さよならする想像をしてる

飲み干した言葉が
今も溶けないまま
もう何度後悔の意味を苛んだ
繰り返す自問は償いのつもりか
犯人は紛れも無いのに

命の重みなんて
分からないままだった
黙祷と焼香の中に飽いている
供えられた花は俯いて笑っていた
新品の机の上で

透明を生かしてるのは
まだ幼いという言い訳だ
時代が違えば私達は
仲睦まじく笑って話せたのかな
上履きに染みる体液
検閲されたような教科書
黒板消しに咽る肺臓
椅子の無い席

その気になればいつだって
助けられるのだと思ってた
でもそう思ってるだけだった
結局自分以外どうでも良かった

原因なんて覚えてない
ただお気に召さなかったのだろう
あの時笑ってた奴は
どうしてるんだろうな

鈍い音が響いた授業の終わり
野次馬の中 鼓動は消え

消えたのは誰だった
見てたのは誰だった
同情も傍観もその首を絞めた
ヒトを嗤うように 寒空に啼く鳥
先生と終わりのチャイム

全部壊したくて
でも何も出来なかった
あぁなんて貧弱で卑劣な動物
星空に祈りを もうどうか救いを
天高く上る火柱でみんな溶かして