春ねむり (HARU NEMURI)
ナインティーン (Nineteen)
わたしがするように誰かはきみを愛さないなんてうたがわたしのすべてで
きみの住むアパートの隣の家の猫がすきだった
ナインティーン
この世の悲しさとさみしさを反射した海のほとりでいつも泣いていたきみの
そのやさしさに追いつきたくて息を切らした
エゴイスティックなからだが嫌いでそれなのにこころは真っ白で
立ちすくんだわたしの前をせかいはいつも通り過ぎていった
ナインティーン
きみは毎晩せかいに飲み込まれてぼろぼろになって
それでもうたをうたっていたきみはこの世の誰よりやさしかった
愛だった
愛だった
そしてそれは永遠だった
鳴り止まない脈拍 ぼくの 心臓のなかでずっと生き続けてんだ
引き裂かれて死んだあのひとのためにきみが泣いてくれた夜にわたしは
わたしのなかのぼくを 銀河の果てで見つけた ナインティーン
きみと出会ったこと 恋をしたこと ともし火が燃えている
この胸のなかでなによりやさしく燃えているんだ
愛だった 愛だった そしてそれは永遠だった
鳴り止まない脈拍 ぼくの 心臓のなかでずっと生き続けてんだ
愛だった!