キタニタツヤ (Tatsuya Kitani)
花の香 (A Flower in the Mist)
[キタニタツヤ「花の香」歌詞]
生ぬるい土の匂い
靄がかった視界の奥に
La-la-la-la-la-la-la
あなたの横顔
鼻先をくすぐる
湿っぽい夜の芳香で
La-la-la-la-la-la-la
くらくらしたんだ
傾げた首、潤んだ目
はだけた肩に刻んだ青
紗幕の奥に潜んだ
やわ肌の上を
流れていく赤色に魅入られてしまった
汗ばんだその首筋に指を走らす
濡れそぼった花の香で緩んだくちもとに
垂涎 息を呑んだ
何もかも奪ってしまえたなら
薄闇に紛れて
垣間見た視界の奥に
La-la-la-la-la-la-la
踊る花一つ
帳を少し上げる
ガラスの眼に狼狽の色
La-la-la-la-la-la-la
壊れそうだった
傾げた首、潤んだ目
はだけた肩に刻んだ青
伸ばした手で触れた髪
かんざしを抜けば
その頬には紅色が頼りなげに点した
燻らせた紫煙の行方に不帰の影
ひたに揺れる花の香で誘われた先に
散瞳 目が眩んだ
その頬に光った滴一つ
茹だる夏の街灯、虫が集る夜に
ほどいた髪、濡れ烏 艶やかに香った