海沿いの球場 見下ろせば 白くけむり 人は消えて
向こうの方の空で 犬のように 低くうなる雷
目が覚めて気がつけば ずいぶんと遠くまで
きてしまった気がするよ この部屋に君はいない
どうして人は誰も 離れてゆくのだろう 教えておくれ
後悔はぬるい雨とともに 土にかえり また花をさかすだろう
アスファルトは銀色に光り クツを脱いで歩いて見れば
優しく僕を叱りながら 小さな粒がふりそそぐ
時間がね できたらね もう一度会いたいと
ウソじゃなく感じてた でも僕はおそかった
どうして人はいつか 大事なこと忘れるんだろう 教えておくれ
こんな気持ちのままで いつまでこの街に立ちつくせばいいの
ほっとするような微笑を 心を包みこむ海のような言葉を
もっとあげればよかった 他人(ひと)の痛みなど知らずに生きていた
どうして人はいつか はかなく消えてゆくんだろう 教えておくれ
命は夕陽に抱かれ 燃えながら 旅立ち また 誰かを照らすよ