ずっとあなたを見ていたよ
ふと拐われていった過去も
ちょっと俯き加減の今も
目を見ればすぐに分かっちゃうんだもん
ねえ手垢にまみれてる
そんな燻んだ日常とか
全部 投げて 逃げ出すヒミツの計画
夜の闇に溶かして進行中
バレないように トンネル掘った
溢れた砂はゴミ箱 捨てた
漏れる声 小指で噛んで
ちょっと危うい高揚感
連れ出したい あなたを
縛り付ける枷を蹴散らして
素足のままでいいからさ
はやく一緒に来て
遠くまで
空 眩しいよって言ったね
空気 美味しいよって笑ったね
やっと手にしたまばゆい幸福
噛み締めてもう失くしたくない
日がな一日 トンネル掘った
腰が抜けそうなほど熱心なんです
ありふれたラブシーンじゃ
貪るキスの味は変わった?
閉じ込めて あたしを
この幸せを檻の中で二人
抱き合った爪の跡もこのままで
積み重なる日々から
綻び 解れる音 耳塞いだって
どうしてそんな顔で
あの子を見つめてるの?
積み重なった「特別」は
日常に成り下がって 恋は錆びついた
燻んでいくのについてけない
あたしはもう枷なんだね
あの日傷つけた痛みが
現在(いま)のあたしに跳ね返って
うまく息が出来ないよ
閉じ込めたい あなたを
連れ去らないでなんて あたしじゃ
言えないよ 唇噛みちぎっても
せめて泣き喚くくらい
許されたいよ 身勝手でも
溢れる砂の音
気付かないフリをして
見送る背に 投げかける
惨たらしく汚れた バイバイ